正しく、粘り強い立ち方を

 

指導の後、大会での反省点を修正する作業が続いています。
感覚を得ただけの納得では、体調の好不調により、日によって出来映えに大きな差が生じてしまいます。
3回に1回うまく出来た、ではなく、10回中10回成功する技術を習得しておかないと、試合や審査などの場面で力を発揮することはできません。
逆に、たとえ緊張していても、体調不良であっても、確かな技術力があれば、最低でも8割程度の力がいつでも発揮されるはずです。
最終的には技術力です。
「こうすれば、うまくいく」といった理屈と体の感覚が一致した時、その技の完成度は飛躍的に上がります。
試行錯誤が続きますが、中途半端に妥協せず、腑に落ちるまで研究していきたいと思います。

さて、今回は稽古でよく見かけるシーンと、何故そうなるのか、について少しご説明したいと思います。
子供も大人もそうですが、形の途中で着地する足が、不十分なポジションをとっているため、ぐらついてしまう場面をよく見かけます。
たとえば、前蹴りから前屈立ちへ移る場合だと、蹴った足は最短距離で着地点へ向かわないといけません。
そして、足裏に神経を集中させ、床面と足裏がしっかり接地した瞬間、腰と腹で重心が定まったことを感じとり、前屈立ちをキメます。
床面から伝わる反力を足裏から足首、大腿部、足の付根、最後に腰と腹で受け止めるようなイメージです。
もちろん、足の位置が正しくあることが前提です。
あとは、さぎ足立ちという一本足の立ち方で、バランスを崩し、上げた足を我慢できず、降ろしてしまう場面もよく見かけます。
この原因は、支えている一本足にしっかりと重心がのっていない、又は太腿や腰まわりの筋力不足(粘りが足りない)が考えられます。
そもそも、ヒトは二足歩行なので一本足で立つこと自体が苦手なうえ、手技や足技が加わるとなれば、相当稽古しないと完成度の高い、さぎ足立ちはマスターできません。
だからこそ、重心の移動と下半身の粘りを意識した稽古をしていく必要があるのです。
ちなみに昇級審査の受審者選考では、この、さぎ足立ちの熟達度(崩れても体勢を戻せるか、上げた足が着地しないか)をひとつの目安としています。

形は、あらゆる立ち方の集合体です。
ひとつひとつの立ち方を正確にきめるには、やはり基本練習を丁寧に、形においては、何回も繰り返し練習することが大切です。
これら日々の積み重ねは地味で、さほど面白みもないがゆえに、タフな精神力が必要となります。
それでもモチベーションを意識的に維持できる人は、その壁を乗り越えることができます。

「出来ない」「苦手」には、必ず原因があります。
・食べ過ぎるから太る
・運動しないからお尻が下がる
・勉強しないから成績が上がらない

逆に「出来る」「得意」も然りです。
・節制するから太らない
・運動するから、代謝がよくなり綺麗なシルエットになる
・机に座り勉強をする習慣をつけるから、学力がつく 

実に単純明快な因果の法則であり、全てのことが「なるべくして、なった」と言えます。
この関係性をうまく活用できれば、目的達成の時期は思ったより早く訪れるはずです。
その方法は、
結果(願望)からの逆算です。
将来像を細かな所までイメージし、そのために必要な行動をとります。
当然のことながら計画通り行かず、何度も軌道修正する場合もあるでしょう。
目的の達成には、時間がかかります。
しかし、高みを目指す人間にとっては、時の流れは、むしろ味方です。
明確なイメージをもち、ゴールするために必要な行動をとり続けていけば、時間はかかっても、漠然と無計画に事を進めるよりかは、はるかに早く目的に近づいています。

今この時を活かすのか、無駄にするのか、それも次の因果へと繋がっていくわけです。

 


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