いつか基本の壁を越えよう

皆様、新年明けましておめでとうございます。
如何お過ごしでしょうか。

昨年を振り返るとコロナも落ち着いたことで、生徒の皆さんもようやく存分に稽古を取り組めるようになったと思います。
また、大会出場や催し物での演武など、各々がチャレンジし、ご活躍されました。
今年も引き続き、皆さんの技術が向上できるよう練習メニューを創意工夫するとともに、皆が空手を続けていて良かったと思えるような、教室運営をしていきたいと思います。

今日は、基本の壁、についてお話したいと思います。
基本の立ち方、基本の構え、基本の突き・蹴りなど、言うまでもなく大切な稽古です。
基本稽古は、シンプルな動きですが、ほぼ全身を使っています。
前屈立ちでの突きの稽古も、ただ突くのではなく、頭のてっぺんからつま先まで意識していないと、正しくできているとは言えません。
なので、基本稽古は疲れて当然なのです。
逆に、基本でしんどくないって人は、体のごく一部しか使えていない証拠です。

初心者は、この基本を体に叩き込むことで、はじめて組手や形で活かせます。
特に形で言えば、一つ一つの技は基本の組み合わさったものである場合が、ほとんどであり、下半身の粘りや瞬間の脱力も基本で意識するからこそ、技に落とし込めるのです。

しかし、ある一定のレベルまでに到達すると、あえて基本を破る時があります。
それが基本の壁を乗り越えるという意味です。
形競技においては、四方、八方、空中、或いは回転といった動きの中で、技の強さ、速さ、正確さ、緩急を競います。
よって、次の動作に移る直前には、瞬時に移動できるよう、また繰り出す技にパワーがのるよう各部位を臨戦態勢にしておく必要があります。
例えば、基本の立ち方であれば、左右5:5のバランスの所を、僅かに変えて5.5:4.5にするとか、前後の足も次の一歩に備えて、あえて前足に重心を置くなど、小さなことを様々工夫します。
つまり、基本は大きく崩さず競技で有効に使えるよう、アレンジを施すのです。
なので、このレベルになると基本稽古よりも、体の使い方を中心とした練習が大半となります。

守破離という言葉がありますが、まさにそれが当てはまります。
まずは基本が意識せずとも正確に出来るよう修練する。
次は、その基本をどのように変化させれば、より使える技になるのか試行錯誤を繰り返す。
そして、基本を忘れず、基本を超える技を習得する。

師も「基本を破れ」とよく仰ってました。
まだまだ、ほど遠いレベルで年齢的にも厳しいですが、その領域まで近づけるよう努力を続けたいと思います。


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