空手に柔軟性は必要か?

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結論から言いますと空手に柔軟性は必要です。
ですが、何処かの雑技団ほどの柔らかさはいりません。
逆に言えば少々体が硬くても、或いは180度の開脚ができなくても空手は十分はやっていけます。

年齢なりの基礎体力をつけ、それを維持向上できれば、誰でもある程度のレベルまでは到達します。
ただ、もう一段レベルアップしたいのであれば、ぜひ、体の「しなり」と「ハリ」を習得しましょう。

少しわかりにくいかもしれませんが、「しなり」を、下段の払い受けの場合で説明しますと、起点となる肩から肘が柔らかく動き、それにより蓄えられたエネルギーを、肘から握り手まで途中から一気に加速させるこによって、終点では蓄えられたパワーが倍増します。言わば、ムチがしなることにより、強い打撃力を生み出こととよく似ています。

一方「ハリ」とは、組手のフットワークの場合で説明しますと、作用(足が床を押す力)と反作用(床から体へ伝わる反発力)の釣り合う力を利用することで、前へ踏み出す力、あるいは後ろへ下がる力を操作できることを言います。
空気がパンパンに入ったゴムボールを床へたたきつけると、その反発力でボールが跳ね上がってくる、そんなイメージです。

この「しなり」と「ハリ」をコントロールすることができれば、技術の土台がかさ上げされ、上達が加速します。
ではどうすれば、「しなり」と「ハリ」を身に付けることができるのでしょうか。

まずは「しなり」からご説明します。
両手(肘は曲げた状態で、肩の高さより上まで)をあげ、その手を両耳の後ろまで下げると胸が開き、両方の肩甲骨が背骨側に寄ってきます。次に両耳の後ろまで広げていた肘を、前に持ってきて肘同士を合わせます。そうすると、今度は背中が丸まり、胸が閉じます。この動作を腹筋と連動させながらリズミカルに繰り返すことで、胸の開閉動作を体へ覚え込ませまることができます。この胸の開閉によって、「体のうねり(力の波)」をつくり出すことができ、その「うねり」が四肢の関節へ伝わることで「しなり」となります。実際の技への落とし込みは、起点である体のうねりを意識するとともに、脱力した状態で各関節をしならせるタイミングを探りながら、最後のキメで力が連動してきているかチェックします。

次は「ハリ」です。
両足を肩幅程度に開き、そのまま真上にジャンプします。そして着地した瞬間、床の反発力を利用して、ダッシュします。ダッシュは3メートル程度の短い距離で構いません。着地した後と走り出すまでの時間を短縮させる感覚が掴めてくれば、組手の構えで、その場飛び → 着地 → 前進または後進を繰り返します。こうして床の反発力をレスポンスよく使えているか意識し続けることで、足裏で発生する作用と反作用を巧く操れるようになります。

もう一つ、「しなり」と「ハリ」に共通する要素として体幹があります。
軸がしっかりしていないと、体のうねりをつくるのも、床の反発力を使うのも、当然難しくなります。一般的な体幹トレーニングで十分です。毎日短時間で良いので体幹をつけていきましょう。 

空手初心者は、稽古もさることながら基礎体力(ある程度の筋力と、ある程度の柔軟性・特に股関節の動き)を向上させることで、比例して技術力もついてきます。
一方、上級者は、体の使い方を意識した稽古をしっかり続けることで、その後の「伸びしろ」に違いが出てきます。

自身の身体能力を効率的かつ最大限に発揮できるよう、日々努力していきましょう。


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