3つの大事なこと

早いもので、今年の稽古もあと数回で終わろうとしています。

今年もコロナ禍で、十分な稽古はできませんでしたが、生徒の皆さんは、それぞれが工夫して、自宅での稽古を頑張りました。

その甲斐あって、稽古再開時も、個々のパフォーマンスを大きく落とすこともなく、昇級審査に繋げていくことができました。

更なる進化を期待しています。

さて、私が日頃から、生徒の皆さんに繰り返しお伝えているのは、「軸を常に保つこと」「力を抜くこと」「スピードを追求すること」、この3つです。

今日は、なぜ、この3つが重要なのか、それぞれの理由について、ご説明したいと思います。

1.軸を常に保つこと
軸がしっかりしていれば、無駄な動きをなくすことができます。

軸が保てているかについては、日頃から自分のフォームを確認しながら修正することが基本ですが、加えて目線も重要です。

目線が定まっていなければ、自分の位置(腰の高さ、体の向き)にばらつきが生じます。

特に基本や形の稽古では、壁や物など目標物を決め、それぞれの動作の中でベストポジションを模索していくことが大切です。

しかし、軸を意識し過ぎるがあまり、動き自体が小さく消極的なのものになってはいけません。

稽古では、積極的に動く(自分の能力を出し切る)という大原則があります。

攻めの稽古で、軸やカタチが崩れたとしても、修正すればいいわけで、むしろ、このトライ&エラーを繰り返す方が、安定した軸を手に入れる近道となります。

2.力を抜くこと。
肩に力が入ると、技の出(初速)が遅くなるだけでなく、重心が上がり、立ち方も不安定になります。

基本的には、首筋はやや力をいれ、顎は自然に引き、腹とお尻は締めた状態をキープしておきます。

これは、前述の軸のキープにも通じるのですが、木でたとえるならば、強くしっかりとした幹が中心軸、風になびくしなやかな枝葉が手足となります。

つまり、体の奥底は引き締しまり、四肢は脱力した状態です。

日頃の稽古で、力の抜く所と緊張させておくところを意識しながら、じっくりと体で覚えていく事が大切です。

3.スピードを追求すること
重いハンマーでも、打ち下ろす速度が遅ければ石を砕くことはできません。

逆に、軽いハンマーでも、速度が速ければ石を砕くことができます。

小さな弾丸が鉄板をも貫通する威力があるのは、目にもとまらぬ速さがあるからです。

つまり、強さとは「速さ」であり、技を出すスピード(初速)を上げることによって、強い突きと蹴りに繋がっていきます。

また、形の場合では、静と動、緩と急、を組み合わせることによって、技のキレが際立ち、力強さを表現できるようになります。

この3つのレベルを向上させることで、レーダーチャートに描かれるような三角形が徐々に大きくなっていき、それが正三角形にちかづくほど、形や組手も上達していくというわけです。

地道に稽古を続けていれば、この3つの技術は誰しも身に付けることはできます。

確かな技術を持っていれば、審査や試合で緊張から思うように体が動かない状態でも、70~80%の力は発揮できるようになります。

先日、とある識者の雑誌インタビューで、こんなフレーズがありました。

「起こる事象に決して無駄なものはない。嬉しい事が+100。悲しいことが-100として相殺されるのではなく、絶対値を足して200となる。つまり、全てのことが、貴重な経験となり、未来へ生かすことができる。

稽古をしていく中、誰しも壁に当たります。

壁を乗り越えるには、試行錯誤を繰り返さなければなりません。

しかし、技術を磨くことに、学ぶ喜びを見出すことができれば、稽古に費やした時間は決して無駄ではなく、いつか必ず自分のイメージ通りの技が出せるようになります。

今年もコロナ禍で、何かと制限があり、厳しい状況が続きました。

いつになれば、世の中がこの閉塞感から開放されるのか、いつまでこの状況が続くのか、予測不可能です。

かといって、何も行動せず、ただ漫然と過ごすだけの生活では、何も生み出しませんし、虚しいだけです。

こんな時だからこそ、何かに打ち込み、毎日を前向きに愉快に生きていくことが、大切なのではないでしょうか。

一日一日を抱きしめるように、悔いなく過ごして参りましょう。

 


【稽古に来られる皆様へのお願い】
①入館の際は、手洗い、もしくは、お手持ちの消毒液の使用をお願いいたします。②体調不良や、発熱、のどの痛みなどがある場合は、ご遠慮ください。
③せきやくしゃみの症状のある方は、ご遠慮ください。
④嗅覚や味覚に異常がある場合も、ご遠慮ください。
⑤2週間以内に、海外に行かれた方と接触があった方は、ご遠慮ください。
⑥稽古時にはマスクの着用をお願いいたします。

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